1 なぜ、地震(じしん)や火山(かざん)の噴火(ふんか)はおこるの?
@ 日本は地震が多い! 地震・火山のメニューへ 日本は地震や火山の噴火の多い国として知られています。 ですが、世界では、地震は特定の場所でしかあまり発生しません。 右の図は地震が起こった地点(震源地といいます)を赤い線であらわしたものです。 地震の多い所は、日本を含む太平洋をぐるっと囲んでいるところや、アルプス・ヒマラヤなどの高い山々を通ってヨーロッパからインドまでのところです。 大きな大陸の中には震源地となるところはあまり見あたりません。 日本のようにたくさん地震が起こる国は、むしろ世界では珍しいと言えます。 |
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世界の地震の震源地の分布 | |
A 大陸や海は動いている! (プレートテクトニクス説) 地震・火山のメニューへ 地球の陸地や海の底は、プレートと言われる岩の層にのっています。プレートは大きいのが7まい、小さいのが5まいです。また、そのプレートは1年間に数センチの速度で動いていて、それぞれが離れたり、ぶつかったりしていることが様々な観測からわかってきました。 プレートというのは、 陸地や海の底のすぐ下の「地殻」といわれる固い層と、「マントルの上部の固い層」とを合わせたものをさしています。そのプレートの下にはマントルのやや柔らかい層があり、その柔らかい層の上でプレートはゆっくりと動いているのです。 プレートが動くのは、その下の温かいマントル(ただし、マントルは固い岩石です)が対流によりあがってくるからです。対流とは、水などを温めた時に見られる現象です。暖められた水は上に上がり、上にある冷たい水と入れ替わりますね。そして、その上の温かい水の温度が下がるとまた下に降りてくるといったことを繰り返します。プレートが動く現象は、温かいマントルの対流によって、マントルの上にのったものが少しずつ動いていく現象だと考えてください。 |
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世界のプレートのようす | |
B プレートが広がっている所 (海嶺-かいれい-) 地震・火山のメニューへ プレートとプレートの間から対流によってマントルがあがってきているところがあります。 そこは海嶺(かいれい)といって、海底の山脈になっています。海嶺は海底火山である場合が多いようです。 海嶺では次々と新しい地殻が作られ、海嶺から離れていきます。大西洋はこの現象により、年々大きくなっていることがわかっています。 |
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海の山脈 海嶺(かいれい) | |
C 地震や火山の噴火が起こるわけ 地震・火山のメニューへ 大陸や海をのせたプレートはゆっくりと動いています。海底では、プレートが沈み込んでいくすき間があります。そこは、海溝(かいこう)という海底の谷間です。 海をのせている「海洋プレート」は、陸をのせている「陸のプレート」よりも重いので、ぶつかると陸のプレートの下へすべり込んでいきます。 この海洋プレートが滑り込むときにひっかかった陸のプレートが、しばらくしてもとにもどろうとして大きく揺れることがあります。プレートの境界でおこる地震はこのことが原因です。この地震では津波が心配です。 もちろん陸地でも地震は起きないわけではありませんが、プレートの境界には地震がたくさん発生しています。 また、海洋プレートがすべり込んだ上では、マントルの高い温度などが原因で岩石がとけてマグマができます。これがたまると「マグマだまり」となり、いっぱいになったマグマはあついので隙間を探して上に上っていきます。これが火山の噴火のしくみです。 |
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海洋プレートと陸のプレートがぶつかったら | |
C 陸のプレートどうしがぶつかったら・・・ 地震・火山のメニューへ 陸のプレートどうしがぶつかった場合は、どちらかが沈み込むことということもなく、境界で山脈や山地をつくります。 約4500万年前、海をへだてて離れていたインド大陸とユーラシア大陸がぶつかりました。いずれも陸のプレートだったため、境界で非常に高い山脈を作りました。それが世界の最高峰チョモランマです。チョモランマの頂上付近で海の生き物の化石がでるのは、プレートがぶつかったときに海の中でつもった層もいっしょに押し上げられてしまったからです。 |
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陸のプレートどうしがぶつかったら |